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令和8年改正 給与と年金のダブル受給者に控除制限
令和8年度税制改正大綱では、給与等と公的年金等の両方を収入として有する者の控除額に上限を設けることが示されました。現行では、給与収入と年金収入がある者は、給与所得控除と公的年金等控除の両方が適用できることにより、給与収入のみの者と比較して税負担が軽くなり得る事象が、税負担の公平性の観点から問題視されていました。
改正後は、給与所得控除額と公的年金等控除額の合計額の上限を280万円となります。令和9年分の所得税から適用される予定です。
令和7年6月に成立・公布した年金制度改革法により、令和8年4月から在職老齢年金制度の基準額が「月65万円(改正前:月51万円)」に引き上げられます。
在職老齢年金制度とは、老齢厚生年金を受給しながら給与収入を得ている場合、給与、賞与等の月額(総報酬月額相当額)と、受給する老齢厚生年金の基本月額の合計額が、基準額を超えると、基準額の超過部分の半分に相当する額の老齢厚生年金が減額(支給停止)とされる制度です。基準額が引き上げられることにより、給与等の収入と公的年金等の収入の両方を得る者の手取り額が増加します。
令和8年度税制改正では、この在職老齢年金制度の基準額の引き上げを踏まえ、給与等の収入のみの者と税負担の公平性の確保に向けた第一歩として、令和9年分の所得税から給与所得控除額と公的年金等控除額の合計に上限額が設けられます。
具体的には、給与所得控除額と公的年金控除額の合計額の上限額を280万円とし、上限額の280万円を超える場合に、超えた部分の金額を「公的年金等の控除額」から減額します。
例えば、給与等の収入が900万円公的年金等の収入が200万円の場合、改正前は給与所得控除額は195万円公的年金等控除額は110万円で合計305万円となりますが、改正後は上限額の280万円となるため、25万円の差額が生じます。




