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4月倒産、負債総額は2000年以降最小の915億円
帝国データバンクが発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、4月の倒産件数は650件で、前月比では19.5%減少しましたが、前年同月比では1.2%の増加となり、3ヵ月連続で前年同月を上回りました。前年同月を3ヵ月以上連続で上回ったのは、2008年6月〜8月(15ヵ月連続)以来、7年8ヵ月ぶりです。業種別では7業種中4業種で、地域別では、関東や北海道など4地域で前年同月に比べともに増加しました。
一方、負債総額は915億1400万円(前月1695億8500円、前年同月1143億6800万円)で、前月比は46.0%の大幅減少、前年同月比でも20.0%の減少となり、2000年以降で最小を記録しました。これは、負債5000万円未満の構成比が56.5%と、小規模倒産が多数を占め、負債100億円以上の倒産は2ヵ月ぶりに発生しないなど、大型倒産は低水準が続いていることによるものです。
業種別にみると、7業種中4業種で前年同月を上回りました。このうち、小売業(147件、前年同月比8.1%増)、建設業(116件、同5.5%増)、運輸・通信業(23件、同4.5%増)の3業種は2ヵ月連続、卸売業(114件、同21.3%増)は2ヵ月ぶりに前年同月を上回りました。卸売業は、個人消費の低迷や低価格化の影響を受けた繊維・衣服・繊維製品卸売業(25件、同56.3%増)が前年同月の反動増で前年同月比二ケタの大幅増加となりました。
負債額別にみると、負債5000万円未満の小規模倒産は367件、構成比は56.5%となり、53ヵ月連続で過半数を占め、依然として小規模倒産が過半を占める傾向が続いています。資本金別では、個人経営と資本金1000万円未満の合計が375件、構成比は57.7%を占めました。負債5000万円未満の倒産では、製造業(37件、前年同月比9.8%減)、不動産業(2件、同83.3%減)など、7業種中4業種で前年同月を下回りました。
地域別にみると、関東(268件、前年同月比10.3%増)は3ヵ月連続、北海道(22件、同22.2%増)と中部(90件、同1.1%増)は2ヵ月連続で、また、中国(24件、同84.6%増)は2ヵ月ぶりに前年同月を上回り、9地域中4地域で前年同月を上回りました。一方、九州(38件、同20.8%減)は6ヵ月連続、東北(23件、同8.0%減)は3ヵ月連続でともに前年同月を下回りました。
同倒産状況の概要は、こちら
ゼイタックスより