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贈与税の配偶者控除について、添付書類が見直されます

2016年度税制改正法案には、贈与税の配偶者控除の特例の適用を受けるために必要な、申告書に添付すべき書類の一つである登記事項証明書を、居住用不動産を取得したことを証する書類に変更することが盛り込まれています。この見直しにより、不動産の名義変更をすることなく、贈与契約書等の作成によって配偶者控除の特例の適用を受けることができるようになるとみられます。

贈与税の配偶者控除の特例とは、婚姻期間が20年以上の夫婦間で、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与があった場合、基礎控除110万円のほかに最高2000万円まで贈与税の課税価格から控除できるという制度です。贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与により取得した居住用不動産に配偶者が実際に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであることが要件となっています。

適用を受けるためには、財産の贈与を受けた日から10日を経過した日以後に作成された戸籍謄本又は抄本、戸籍の附票の写し、その居住用不動産に住んだ日以後作成された住民票の写し、贈与された居住用不動産の固定資産評価証明書などとともに、居住用不動産を取得したことを確認するために登記事項証明書を添付して贈与税の申告をしなければならないとされていました。

ところが、居住用不動産の贈与を受けた場合には、それが夫婦間の財産移転であり、必ずしも名義変更しているとは限らないことから、登記事項証明書では、居住用不動産を取得したことを確認できないときがあるとの指摘がありました。今回の見直しは、相続税法施行規則を改正することにより行われ、平成28年1月1日以後に贈与により取得する財産に係る贈与税に適用される予定です。

この見直しにより、不動産登記の手続きが不要となるため、贈与税の配偶者控除の特例の適用では、不動産取得税と登録免許税がかからなくなります。なお、国税庁の統計によると、同特例の2013年度の適用者数は前年度比14.3%増の1万5474人と、7年ぶりに1万5千人を超え、適用額は同17.6%増の2031億円でした。

ゼイタックスより

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