最新情報WHAT'S NEW
所得税及び消費税の調査状況
国税庁より令和2事務年度(令和2年7月から令和3年6月まで)の所得税及び消費税調査等の状況が公表されました。
令和2事務年度の特徴としましては、所得税、消費税ともに、
①新型コロナウイルス感染症等の影響により実地調査の件数が大幅に減少しています。
②調査対象の優先事案を高額、悪質な不正計算が見込まれるものにすることなどにより、1件当たりの追徴税額は増加しています。
所得税の調査件数は23,804件で、前年比40%に減少しています。追徴税額は453億円で、本税ベースで前年比54.1%でした。
消費税の調査件数は11,076件で、前年比36%に減少しています。追徴税額は109億円で、本税ベースで前年比47%でした。
また、無申告者に対する調査状況も公表されています。無申告は、申告納税制度の下で納税している納税者に強い不公平感を与えてしまうため、厳格な対応が必要となります。
当年度は所得税で2,993件の実地調査が行われました。1件当たりの申告漏れ所得金額は2,565万円です。これは所得税の実地調査全体の1,480万円と比べると1.7倍にもなります。
参考計表として、事業所得を有する個人の1件当たりの申告漏れ所得が高額な上位10業種が公表されていて、当年度はプログラマーが1位となっています。
詳しい内容は こちら まで
電子帳簿保存法に関するお問合せの多いご質問
国税庁より、電子帳簿保存法に関するお問合せの多いご質問が掲載されました。
この追加問答集は、「電子帳簿保存法一問一答【電子計算機を使用して作成する帳
簿書類関係】、【スキャナ保存関係】、【電子取引関係】(令和3年7月版)」の公表後、
ご質問の多かった事項について追加問として整理し、集約しています。
詳しくはこちら
新型コロナによる路線価の補正行わず 令和3年1月~6月
国税庁は令和3年1月から 6 月までの相続等に適用する路線価等の補正は行わないことを公表しました。
令和3年分の路線価等は、今年7月1日に国税庁ホームページで公開されましたが、その際、「今後、年の途中で大幅に地価が下落した地域が確認された場合には、令和2年分と同様、路線価等の補正を行うことを検討する」と発表していました。
そこで、国税庁では、国土交通省が発表した令和3年都道府県地価調査を参考とするとともに、外部専門家に委託して地価動向調査を実施したところ、令和3年1月から6月までの間に、路線価等が時価を上回る(大幅に地価が下落した)地域は確認できなかったため、同期間における相続等に適用する路線価等の補正は行わないとししました。
令和2事務年度 法人税等の申告(課税)事績の概要
令和2事務年度での法人税等の申告事績の概要が国税庁サイトで公表されました。
法人の黒字申告件数は105万3千件(前年対比1.0%増)で、黒字申告割合は35.0%と前年度を0.3ポイント減と微減ですが、黒字申告1件当たり所得金額は 6,662万8千円と、前年度と比べて 6.8%増加しています。黒字申告をする法人の割合は低下しても、各黒字法人の所得金額は増加しているようです。
一方、赤字申告割合は65%と前年度0.3ポイント増の微増ですが、赤字申告1件当たりの欠損金額は1,212万1千円と前年と比べて56.1%増加しており、黒字法人と赤字法人間での二極化が鮮明となる結果となっています。
詳しくはこちら