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法人税 免税事業者等からの課税仕入れに対する処理について
令和8年度改正では、免税事業者などインボイス発行事業者以外の者からの課税仕入につき、その一定割合の控除できる経過措置について、適用期限を2年間延長したうえで控除可能割合を「7割→5割→3割」と段階的に引き下げる見直しが行われました。本年10月1日から8割控除から7割控除となります。
法人税の取扱いでは、税抜経理をした場合、仕入税額控除の対象となる課税仕入れ等の消費税額が仮払消費税等の額とされています。免税事業者等から行った課税仕入れは、原則として仕入れ税額控除の対象となる消費税はありません。そのため、税務上は仮払消費税等の額はないことになります。
ただし、インボイス制度導入後8年間は、インボイス発行事業者以外の者からの課税仕入れについて、仕入税額相当額の一定割合が課税仕入れに係る消費税額とみなされるため、法人税の取扱いについても同額が仮払消費税等の額として取り扱われます。
一方で、課税仕入れに係る消費税額としてみなされない金額は、法人税の課税所得金額の計算上、その金額を取引の対価の額に含めなければなりません。その対応として、システムの改修を行う方法のほか、決算時に追加処理を行って対応する方法も実務上考えられます。
国税庁が公表している「消費税経理通達」及び「消費税経理通達Q&A」に基づくと、令和8年10月1日に免税事業者等に対して福利厚生費などの経費を支払い、10%相当額を仮払消費税等として計上した場合、消費税額とみなされない部分(仕入税額相当額30%分)は福利厚生費に含めて処理をする必要がある。ただ、決算時に「雑損失」などとして計上することで対応が可能です。福利厚生費の支出時に仮払消費税等の額として経理した金額を福利厚生費の額として損金の額に算入すべきことになるが、損金の額に算入すべき金額は、決算時に雑損失などと計上した金額と一致するため、結果として、申告調整は不要になります。
他方で、令和8年10月1日に免税事業者等から棚卸資産を仕入れ、仕入れ時に仮払消費税等を計上した場合、消費税額等とみなされない金額を商品の取得価額に含めて処理をする必要がある。決算時に雑損失として計上した場合、期末在庫が発生するときは注意が必要です。消費税額とみなされない金額のうち在庫分に相当する金額は売上原価とはならず損金算入できないことから、法人税の所得金額に加算が求められ、申告が必要となります。
なお、消費税額とみなされない金額について、「控除対象外消費税額等」と混同し、損金の額に算入できると誤解しないよう、注意が必要です。




